禅では釈迦のおしえは(不立文字=ふりゅうもんじ)
真髄は文字には表現出来ないもの とされている
書けないものを書き、あるいは見えないものを
見えるようにする-これが禅の「造る」にあたる
「造る」は【生きる】と同義、 禅の芸術には、
すべて 説明抜き、象徴抜き の存在。
三遊亭円朝といえば、並ぶものなき名人と
謳われた希代の落語家である。この円朝が
山岡鉄舟の前で一席しゃべった。
ところが鉄舟は気にくわない。
「おまえは舌でしゃべるからいけない。
舌をなくさなければ落語にはならない」と鉄舟に言われ、
以降熱心に参禅、西山禾山に学んだ、そして
【舌無しにお話をしますので、おのおの方も耳無しに
お聞き取りを願います】の落語名人円朝が誕生した。